あるサラリーマンの日常

中年サラリーマンの日常、これまでの経験したことを書いてます。

ガイアの夜明けを見た感想(5/21)

はじめに

 ここ数年地上波を見ることが殆ど無くなった中、

数少ない見る番組の1つに、テレビ東京で放送している、

ガイアの夜明け』という番組があります。

 

 ご存じの方も多いかと思いますが内容としては、

ある業界の取り巻く環境・企業の置かれている状況等を、

見せてくれます。

 

 

 今回のテーマはアパレル業界でした。このコロナ下で、

苦戦していると言われている業界です。

 その中で登場した企業は『三陽商会』と『GU』でした。

私個人は服装・小物にこだわりがなく、特に高い服を

買いたいという思いは、これまで殆どありませんでした。

 

 そんな私でも20数年前の大学生から社会人になった頃は、

バーバリー』のマフラー・シャツ・カバンを持っていました。

誰でも知っているブランドとして確立していました。

 

これで本当にいいの?

 番組の構成としては、前半は『三陽商会』、後半は『GU』の

現状を追う内容となっていました。

 

 これから先はあくまで私個人の感想です。ご覧になった方で、

異なる印象を受けた方もいらっしゃると思いますが、

ご容赦いただければと思います。

 

1.現状

三陽商会

バーバリーのライセンス契約が終了して以降、5期連続で赤字。

これまで3度の希望退職を実施。

 

【GU】

2020年8月期:黒字。(営業利益:218億円)、

2021年8月期上期も前期並みの営業利益黒字確保。

 

私見

 三陽商会は様々なブランドを展開していたけど、

結局は『バーバリー』の収益で、他の収益が低いブランドを

支えていただけで、各ブランド毎での収益管理が甘かったのでは?

 

 

2.社長

三陽商会

 元総合商社/繊維部門出身、後にゴールドウインを建て直した実績の、

ある方が2020年に社長就任をされていました。

 建て直しに大きく貢献したのが、『The North Face』と永久ライセンスを

結んだ事が大きく寄与したとのことでした。

 

 社長コメントとして、

・70歳を過ぎて、この会社を建て直すことに全てをささげる覚悟。

・(若手との懇親会で)4度目の希望退職は考えていない。

・(新たに立ち上げたブランドに)これだという商品が必要。

 

私見

 まず最初に変化の激しい業界であるアパレル会社の社長で、

年齢は関係ないと言われそうですが、70歳を過ぎた方を、

TOPにするということに、違和感を感じざるを得ませんでした。

 

 

 確かに10年以上前に、建て直しをした実績はありますが、

時間は経過し、世の中も変化し続けています。

 その中で過去の成功体験を持っている人程、それに固執をして

取り残されてしまう事が多くあります。

 

 ある意味、これまでの人生でそれなりの収入もあり、

極端な言い方をすれば、会社が倒産しても衣食住に困る心配は

ないはずです。一方で社員も皆さんは生活がかかっている中、

社長と社員の気持ちに温度差を感じました。

 

 社長との懇談会での社員の皆さんの不安な目と、

その時の質問でこれ以上、希望退職はないのかという問いに、

上記の通り、現時点では考えていないという言葉に、

このままだったら、間違いなくあるなと思いました。。。

 

 そして店舗視察に向かいます。赤字会社ですが、

おそらく、ハイヤーで移動しているような感じでした。

本気で改善するなら、電車移動はしないのと思いました。

 

 店舗につきました。そのブランドはペットボトル等の

リサイクル品を活用した服や小物を扱っていました。

有名なブランドかもしれませんが、私は知りませんでした。

 

 店内の商品を見て回るのですが、社長からは環境・SDGs等の、

テーマだけでは売れない、何かブランドの顔となる商品が必要と

言っている後ろで、店長さんか店員さんの目がマスクをしているからか、

 

『そんな事はわかってるよ。わざわざ気が向いた時に、そのことを

 言いに店に来るなよ。』と勝手に私は思ってしまいました。

本当はそんな事は思っていなかったと思いますが。。。

 

 

【GU】

 元総合商社出身、後にユニクロ二入社。過去に新規事業を

立ち上げるも失敗。その後、GU立ち上げの2011年から社長。

年齢は55・56歳だったはずです。

 

 この番組があえてこの2社を対比させるような見せ方を、

意図的にしている部分もあるかと思いますが、

 GUの社長は社員との対話や現場を自分で見て、

実際に起こっていることを把握をしていました。

 

 

3.戦略

三陽商会

 現状の赤字体質を脱却するために、固定費削減を図るべく、

既存店舗を閉鎖していっていました。店舗所在地のメインは、

百貨店であり、今後の戦略として『百貨店からの脱却』を

掲げていました。また、想定以上の収益悪化を受けて、

追加の希望退職を募っていました。

 

 その戦略の1つとして、ネットの活用を進めていました。

ネットで気に入った商品を選んでおけば、実際の店舗で

試着ができるという仕組みです。

 

 

 もう一つはミドルアッパー層をターゲットにした、

ブランドのライセンス取得し、青山に新規出店していました。

店内にはバーが併設されており、高級感を感じることが

できる空間となってました。スーツ1着が10万円前後の

価格帯で品質も高級ブランドにひけを取らないとの

ことでした。

 

 既存ブランドの底入れについて、担当者の取り組み状況を

追いかけていました。そのブランドのコンセプトは子供の入学式等の

様々な会に着ていく事ができる服だったと思います。

※うろ覚えですいません。

 

 その担当者が購買・開発といった全てを担当していました。

新作の開発にあたり、数十年取引がある仕入先に新たな素材を

開発していました。その素材は断面が段ボールのようになっており、

軽くて断熱性に優れているのが特徴でした。

担当者も日本の技術力でいい素材ができたと満足そうでした。

 ちなみにその素材は黒色で秋冬物でしたが、需要期を

先取りすべく、販売開始時期は7月~でした。

 また従来は品番を多くあったのを、コスト削減により、

半減程度に絞り込みをしていました。

 

 

私見

 百貨店が以前のような集客力が無くなっていたのは、

ここ最近の事ではなかったはずです。今のタイミングで、

閉鎖・撤退をしているのは遅い気がしました。

 

 希望退職はしないと言っていたのが、結局した理由として、

コロナでより収益悪化したからと、社長が言っていましたが、

この言葉を言われてしまうと、従業員のモチベーション、

信頼関係は完全になくなってしまうはずです。

 

 そんな状況下で新たなライセンス契約をして、

新規出店をしてますが、そこに資金を投入するなら、

他に使うところあるのでは??と思ってしまいました。

 

 店内にバーを併設?これに魅力を感じる人はどれだけ

いるのでしょうか10万円のスーツを買う人は今の

ご時世にいるのでしょうか?

 

 おそらく、社長ご自身は総合商社出身でよいスーツ、

雰囲気の良いバーを経験されたので、これが良いと

判断したのかもしれません。

 

 でも、10万円のスーツを購入できる方は、

もっと高額なスーツを購入できるはずです。

 今は中間層が昔のようにいなくなり、格差が開いている中で、

ターゲット層自体がいなくなっていると思うのですが。。。

 在宅勤務が今後も主流になる中、スーツ需要が落ちていくはずです。

 

 商品開発にしても、ブランド毎でターゲット層を絞り過ぎて、

ニッチなマーケットを狙い過ぎているように思いました。

 その中で品番を増やし、少量多品種で販売していれば、

在庫や売れ残りで原価が膨らむだけです。以前はそれなりの

需要・販売単価で収益はあったかと思いますが。。。

 

 そのブランドを一人の担当者が切り盛りしていました。

昔から取引のある業者と一緒に物作りをする事は、

大変すばらしい事だと思いますが、現状を見た上で、

コストは大丈夫かと心配になりました。

 

 

 新素材の服も一応、店舗責任者の意見を聞いて、

販売時期を当初の7月⇒10月にづらして販売が決まりました。

黒っぽくて生地が厚い服を、夏の暑い時期に買おうという、

気持ちにはなりにくいと思いましたが。

 

 

 この一連の流れを見て、社長もこの担当者、

おそらくこの会社全体に言えることかもしれませんが、

消費者ニーズをあまり取り入れず、自分達が思う事、

やりたい事を消費者に押し付けている気がしました。

 

 

 お店にバーがあることを消費者は望んでますか??

 高級なスーツを欲しいと思っていますか??

 保温性に優れた素材を消費者は欲しがってますか??

 ⇒ 私であればヒートテックを下着に着ます。

 

  いいものを作れば、消費者が買ってくれるという考えが、

未だに残っています。ひと昔の家電産業を見ているようです。

 

 

 【GU】

 三陽商会と違い、とにかく消費者ニーズ・流行をいち早く

取り入れ、新商品開発も現場責任者が一同に会して、

駄目な点を指摘し、その意見を反映して修正をして、

商品ができあがるというサイクルができています。

 

 

 ターゲットもメインは若者ですが40代以上の年齢層も、

取り込んでおり、大量生産が可能になり、コストも抑える

ことができていました。また店舗についても、可能な限り

コストを抑えた店舗づくりをしていました。

またSNSを活用したマーケティングを行っていました。

 

最後に

 三陽商会の社長はコロナの影響でと言っていたのに対して、

GUの社長はコロナに関して言及をしていなかったのが、

印象に残りました。

 

 確かにコロナの影響は図りしれないぐらい大きいです。

一方でその逆風の中でも、これまで常に危機感を持って

活動していた会社は、何とか踏ん張っています。

むしろ、業績を伸ばした会社も多くあります。

 

 今回のこの番組を見て、自分の会社を見た時に、

明日は我が身だという思いを持ちました。

 社長の判断が間違えたからと言うのは簡単です。

でもその前にそこで働く社員が本当に危機感を感じて、

変えようとしたかが重要だと思います。

 ただ、長年ぬるま湯につかっていると、それに慣れて

しまうのですよね。。。今の自分もそんな感じです。

 

 

 番組の最後に三陽商会の社長が、グループ会社の

織物工場を視察に行っていました。

 工場内では熟練工の皆さんが、手作業で製品を作っていました。

それを見て社長が、『日本のモノづくりの品質を強みとして・・・』

みたいな事を言っていました。。。

 

 時代は常に変化し続けているので、数年後には立場が逆転して

いるかもしれません。そうなればよいですが、今回の三陽商会

状況を見ると非常に厳しいと思わざるを得ません。

 

 自分の会社がそういう雰囲気になっていないかを、

見極める為の良い題材でした。そして、いつ何があってもいいように、

自分の身を守るために何をすべきかを、深く考えるきっかけになりました。

 

 明日は我が身。